ゴーストハンターリプレイ外伝 百貨店の騒乱
【みんなのキャラクター紹介〜全員集合まで】
GM 場所はいつもと同じようにロンドン市内です。それではまず政治家のテッドさん。あなたはこの1、2ヶ月位に改築し新装開店した新しい百貨店に来ています。場所はオックスフォードストリートと、トテナム・コート・ロードという通りの交差点に在ります。
セルマ 大英博物館のちかく?
GM そだね。博物館から道1本くらい隣りにいったところかな。現在は地下鉄の大きな駅があってその出口の正面あたり。ホテルやレストランがいっぱいあって観光客でにぎわってるよ
ツヴァイ って言われても実際に行ってないからわからないですね
テッド どこら辺?
GM 有名なビック・ベンから北に向かってナショナルギャラリーの前なんかを通過しつつ1500mくらい行ったところかな。
テッド …まぁ、いいや。私、1人で?
GM 何人一緒でもいいよ
テッド じゃあ1人で
アーノルド そんなにほかの連中を連れて行きたくないのか
テッド だって2人は女性だし、もう一人は浮浪者じゃないか
セルマ いいじゃない。若い女性と一緒できるんだよ
テッド まあこっちは既婚者だし…
セルマ ねぇパパぁ、あの指輪買ってぇ
テッド いやあ、それはちょっと…
セルマ 私にはパパが2人いるの。本当のパパと、お金持ちのパパと…
ツヴァイ それはまぁ、なんかあれですねえ(笑)
GM まあそれは置いといて…。百貨店は5階建ての建物です。建物は地下3階から地上5階まである当時としては標準型の大型百貨店。地下3階はボイラー室なので普通は関係者以外立入禁止。最近建てかえしたばかりなだけあってショーケースはガラス張り、照明も電気でピカピカです。そんなわけでなかなか繁盛しているみたいです
セルマ 建て替える前のショーケースは木の板で囲まれていて穴から覗いてたんでしょ?
テッド それはちょっと違うところだと思う…
GM まあ建物の中の様子は1階は装飾品・貴金属と紳士服などがある。2階は絹とかビロードとか服というかドレスの材料とかある、3階は婦人用の服と服飾品関係、4階はパーティー室、美術品などの展示室、今のところはまだ特に飾ってあるものはないね。5階は喫茶店とか食堂とかがある。他には救急治療室もあるね。地下1階は子ども用の玩具とかビリヤード台とかのゲーム用品、他にはスポーツ用品もあるね
アーノルド もちろん地下2階には地下駐車場があるんでしょ?
GM はずれー。この当時はまだそんなに車が普及していないのでガレージになってませんね。地下2階にあるのはお客様センターとか商品の受け渡し場所なんかがある。ではまず君は5階の喫茶店にでも行ってみて
テッド うむ、お茶の1杯でも飲んでるわけだね
GM そうだね。すると、昔見たことのあるような女性が座っているのに気がつきます
テッド おかしい。女性関係はすでに清算してあるはずなのに…思い出せ、俺!
GM 女性関係というより昔も、どっかで会った事のあるような感じ
テッド 何らかのチェックで思い出させてくれ
GM では分析力チェックでどうぞ
テッド 成功
GM 学生時代の同級生で名前をスエンという事。学生時代は美術学部で絵とか彫刻をしていて、卒業したらギリシャだかフランスだか海外に勉強しに行くと言っていたのを思い出すよ
テッド 彼女の席の隣は空いているのかな
GM 空いてるよ
テッド では、おもむろに隣に立ってだね、「こちら、よろしいですか?」と聞いてみる
GM 「あ、はい」とは言ったものの、君が誰だか分からないようだね。しばらくけげんそうな顔をしてるけど、そのうち「あっ、テッドさんお久しぶりです」と言ってくれるよ。
テッド 「スエンさん、いつロンドンに帰ってきたんだい?」
スエン 「実は最近帰ってきました。今度ここの4階を借りて彫刻展を開く事になったんです」
テッド 「ほう、そいつは初耳だ。言ってくれれば資金を少し位出してあげられたのに」
セルマ あ、賄賂だ(笑)
スエン 「あなたも今では有名な政治家様ですものね」
テッド 「はははっ、私の事を知っていたかね」
スエン 「ええ少しは」
ツヴァイ 女ったらしで?
テッド ちがーーう
スエン 「年に1度くらいは帰っていたんで、話にはうかがっていましたわ」
アーノルド 脱税疑惑のニュースで…
ツヴァイ 30日で首相の座から引き摺り降ろされたとか…
セルマ セクハラ議員とか…
テッド とりあえず、キレイな政治家という事で有名なんだから…
アーノルド 視察と偽って海外旅行…
テッド ひどいもんだね
GM まあそれぐらいにしてあげて(苦笑)
スエン 「今日は下見と打ち合わせだけなんですが、明日から展示会の準備作業が始まるんです。再来週には開催になりますんで、そのころにはぜひ立ち寄ってくださいね。」
テッド 「そうさせてもらうよ。私もよくこの辺には来るんでね、ちょくちょく寄らせてもらうよ。何かあったら声をかけてくれたまえ」
スエン 「ありがとうございます。では私はこれから打ち合わせがありますので…」と言って席を立つ
テッド ねえマスター、ほんとに同級生?
GM そうだよ。設定ではね(笑)
ツヴァイ なんか年齢の差を感じるような話し方だよね。やっぱり女性遍歴が多いと、こういったしゃべり方になるのね
テッド こらーーーーっ
GM 政治家さんは話し方が大柄なだけだよ
テッド それもダメ…
GM どこかでそんな出会いが合った、ちょうどその頃。化学教師ツヴァイ、君はちょっとした用があって3階にある従業員用の通用口をくぐって中の従業員室にいます
ツヴァイ なぜ?
GM 「君のところの男子生徒さんがですねえ、こんな物を万引きいたしまして…」
テッド 「どれどれ…」と言って見せてもらいましょう。何を万引きしたんです?
GM それがねえこの婦人服売り場で女物のブラウスボタンやら帽子飾りやら…
セルマ 着て帰ろうとした?
GM ポケットに詰めてほーらこんなに…(笑)
ツヴァイ 「だめですよー、男の子がこんな物着てちゃ…。なんでこんなことしたの?」
男子生徒 「これを売るんだよ、儲かるぜっ。ははははっ」とまったく悪びれていないね
ツヴァイ 冷たい目をしてもう一度「なんで取ったの?」
セルマ 放課後、理科室へ来いとか言わないの?
アーノルド 改造するとか…
ツヴァイ それではまるで私が怪しげな実験をしてるみたいじゃないですか
GM やっぱり科学者といえば怪しい人体実験じゃないかな
テッド いや、世界征服の方が…
ツヴァイ やはり学校の教師として、もうちょっとまともな事を…
GM 「きみがこの生徒たちの先生かね? まったくどういう教育をしているんだ…云々」などと店員からお小言を言われている…、ちょっと知覚チェックしてみて
ツヴァイ ファンブル
GM おおっと(笑)肝心の生徒が居なくなってるね。どうやら逃げてしまったようだ。でも店員はそれに気がつかないで、ツヴァイに対して長々と嫌みと小言を続けてる。次の出番までは続いてると思ってね
GM まあそんなんで動けなくなってしまったので、次は占い師だ。ちょうど同じ頃。君は今、茶リング・クロス駅のそばで占いをしているね。ナショナルギャラリーのすぐ側だけあってそれなりに賑わっているよ。観光地らしく近くには喫茶店もあるようだ
セルマ その歩いてる人の中に地方から来たような人はいる?
GM 20代前半の青年が一人で歩いてるね
セルマ では、「そこのおにいさん」
青年 「はい、なんでしょう?」
セルマ 「ちょっとこっちにいらっしゃい」と手招きする。そして強引に椅子に座らせましょう
青年 「いきなり何の用です?」
セルマ 「まあ、お客さんこれはいけませんわ、あなた悪霊に取り憑かれているわね。最近よくない事がありませんでした?」
青年 「そういえば最近恋人が冷たくて…。それに最近体がだるいんです」
セルマ 「やっぱりね…。でも大丈夫。私がそんなもの祓ってあげるわ」と言ってとりあえず呪文を唱えます
GM ほんとに取り付かれてるの? 霊的には何にも感じないよ
セルマ そんな事どうでもいいわ
アーノルド かなり強引だな
セルマ 女手一つ成り上がるには多少の事はしょうがないわ。まあとりあえずトリートの呪文ね。成功よ
青年 「あぁ、なんだか体がすっきりしてくる…」
セルマ 「もう大丈夫よ。とりあえずこれでいいわ…。でもね悪霊っていうのはとてもしつこい物なの。一度祓ってもまたすぐ取り付かれるかもしてないわ。それにあなた悪霊に好かれそうなタイプだし…」
青年 かなり脅えたような感じで「あ、あの、どうしたらいいのでしょうか…」
セルマ 「悪霊を寄せ付けないためにはこの水晶のネックレスを常に身につけて置けば大丈夫よ」といって自分がしているネックレスを外します。「でもこれはとても高価なものなの」
一同 (笑)
セルマ 「100ドルよ。でもあなた私の好みのタイプだから75ドルにまけてあげるわ」
アーノルド 実はおまえが悪霊だろう!(笑)
青年 「あ、ありがとうございます。ぜひ譲ってください」
テッド ああ、ここにまた悪霊の犠牲者が一人…(笑)
セルマ 「じゃあ、お祓いの代金込みで80ドルね」
アーノルド 悪霊よりひどい…
青年 「ありがとうございました。村に帰ったらあなたの事を宣伝させてもらいますよ。ロンドンに来たら必ずセルマさんのところに必ず寄るようにってね。では私はこれで失礼させてもらいます。本当にありがとうございました」
セルマ 「恋人さんと仲良くね」
アーノルド こうやって新興宗教はできていくのか…
セルマ 信じるものは救われるってことよ
ツヴァイ ひどい
セルマ さて、今日もまずまずの稼ぎだったし、そこの喫茶店で少し休もうかな
GM すると、その前を見たことがあるような段ボール箱がかさかさと走っていくのが見える。段ボールにはアーノルドハウスと書かれているね
セルマ
「は、速い。しかしその走りには弱点がある!」
と言って足元へスライディングをかまします
アーノルド 回避していい?
GM 段ボールかぶってるからねえ…。だめ。素直にこけてちょうだい
アーノルド 「うわあ、何やつ!」
セルマ 「こんなところで何やってるの! 貴方ともあろう者がみっともない」
アーノルド 「セルマじゃないか。人がせっかく食料を調達しているときに…」
一同 (笑)
セルマ 「お金なら持ってるじゃない。ちゃんと店で買いなさいよ」
アーノルド 「スリなんかやってないって。こっちは清く正しいホームレスなんだから。ちゃんと街裏のゴミを綺麗に掃除してるだけじゃないか」
ツヴァイ そのゴミを腹の中に捨てているんじゃありませんか?
アーノルド 冬はいいねぇ、食中毒の心配がなくて。ただ寒いのだけが難点かな? あ、このリンゴまだ食えるじゃねえか(笑)
ツヴァイ ここまで落ちぶれたくないものね
セルマ 「そんなことより貴方、お昼ご飯は?」
アーノルド リンゴを指差してリンゴの芯を見せる。「半分食うか?」
テッド 半分って…、半分も食えないよ…
セルマ 「い、いらないわ。貴方食べてちょうだい」
アーノルド 「じゃあ、ぱくっと食って、ふっ…、この国は豊かだなあ…俺みたいな奴でも生きて行けるんだからな…」と空を見上げる
セルマ 悲しそうにアーノルドを見て、「そうだ、これから一緒にお昼はどう? 今日はちょっと稼ぎが多かったのよ」
一同 (笑)
アーノルド 「でも俺はこんななりだぜ」
セルマ 「うーん、そうねぇ」
GM そこは大丈夫だよ。ここの喫茶店では君たちは常連客だし、実は心霊調査機関の寄り合い場でもあるという設定までもれなくけておくから
セルマ GMの好意に甘えるのも良くないし…。「じゃあちょっとそこのテムズ川で水浴びでもしてもらいましょうか」
アーノルド 「ちょっと待てい! 今は冬だぞ! こらあ…」
セルマ 問答無用で蹴落とします
アーノルド 「うおーー助けてくれぇーー、くそーおぼえてろぅぅ…」といって流れて行こう
GM そんな急な流れじゃないって
セルマ 「しつこいわねえ」といって上から人の頭ぐらいの石を投げる
アーノルド 「ばか野郎!!」
セルマ 「まあいいわ。そろそろ上がってらっしゃい」
アーノルド 「くそ、一張羅がビショビショになってしまったではないか。ちょっとまってろ」と言って大金持ちしか入れないブティックに行って服を新調します。というわけでお金は小切手で払う
セルマ 裏口からお入りくださいって言われない?
ツヴァイ まあ当然そうなるでしょう。あんな汚いなりしてちゃねえ
セルマ 綺麗になった?
アーノルド まあそれなりにはなったんじゃない?
セルマ じゃあ「パパァ、次は隣の宝石店に連れていってぇ」
一同 (笑)
アーノルド 「あのなぁ、俺は文無しだぞ。」
セルマ 「でも今なら小切手も持ってるのわかったし、身なりもいいし」
GM まあそんな馬鹿をやっているとだ、ちょうどそこにアーノルドの父親の知り合いが通りかかる。君の事を知っているような感じだねえ
男性 「おや、これはこれはヘンリーク家の御子息ではないか」
アーノルド こっちに見覚えは?
GM では、分析チェックかな
アーノルド 成功
GM 父親の知り合いで大貴族の方だね。名前はレオン・アーミティッジ。 心霊調査機関のお偉方の一人でもある。魔術を使うと言う噂もあるね。 かなりの強者だよ
アーノルド 「おお、これはアーミティッジ卿、お久しぶりです」
レオン 「今日、君の父上に会ったよ。君の事をとても心配していた様子だったぞ。たまには帰ってあげるのもよいのではないか?」
アーノルド 「俺はこういう生活の方があっているんだ。ほっといてください」
レオン 「アーノルドよ、この世界には人の運命を司る律という物がある。何らかの超越的な神の手ともいうべき物があるのだ。少なくとも人は自らの意志さえ自由にできない。今はまだいい。自分の役割というものはおのずと見えてくるはずだ。その、神から与えられた役割だけは見逃すなよ」と言って帰っていくよ
テッド うーん、
どっかで聞いた台詞だ(笑)
アーノルド 「あの人はいったい何者なんだ?」
セルマ 「何か不思議な感じのする人ね」
GM ひと段落ついたところでさっきの喫茶店でも入ってくれる?
セルマ ではカウンターに座って、「マスターお久しぶりね。ランチセットひとつ」
アーノルド 「うーん、何か普通の食い物は食いなれないなあ。マスター、水とパンの耳をくれ」
マスター 「おや珍しい。アーノルド君にセルマさんじゃないか」
アーノルド 「最近、実入りが悪くてねえ。裏のゴミ箱を漁らせてもらっているよ」
マスター 「仕事の方は進んでいるのかね、最近心霊調査機関にも顔を出していないみたいだが…」
アーノルド 「私みたいな職業はねえ、儲からないほうが世の中平和でいいのさ」
セルマ 「まあ私はぼちぼち稼がせてもらっているわ」
アーノルド 「この間は水晶のハンコを誰かに売りつけたらしいな」
セルマ 「それは言ってはいけないわ。知らなければ人は幸せでいられるもの」
一同 (笑)
マスター 「やっぱり売ってるのかい? 分かったよ、聞かなかった事にしておくよ。そんなことよりも最近、そこのでかい百貨店が改装したのを知ってるかい?」
セルマ 「何の話?」
マスター 「いやね、そこのオックスフォード通りにあった百貨店が新装開店したんだよ。話の種に1度行ってみてはどうかね?」
セルマ 「そこにはドレスとか宝石は売ってるのかしら?」
マスター 「たいていの物は売っているらしいぞ」
セルマ 「ねえ、アーノルド。ちょっと覗いてみない?」
アーノルド 「しょうがないねえ、じゃあちょっと付き合うか」
GM というわけで、ここはその百貨店の1階だ。おおっ、なんという運命のいたずら! 君たちはバッタリと出くわしました
アーノルド 何という御都合主義(笑)
テッド 「ご機嫌はどうかね、アウトドア探偵殿」
アーノルド 「そっちこそどうなんだね。政治家殿。まあ政治家なんて者は人気があるうちが花という物だが」
ツヴァイ 「ところでホームレスさん。何かお仕事はやっていらっしゃるの?」
アーノルド 「私は今のままが性に合っているのだが」
テッド 「私もねえ、政治家として君がいつまでもアウトドア探偵なぞという物をやっているというのもあまり好ましくはないんだが…」
アーノルド 「舌先でお金を稼いでいる誰かさんよりよっぽどいいと思うんだけどねえ」
セルマ 「それって私の事?」
アーノルド 「いや、そうじゃなくって」
テッド 「ふっふっふっふ、君は実に楽しい事をいうねえ。そろそろ町の区画整理をしようと思っていたんだが君の住んでいるところは何処だったけなぁ」
アーノルド 「あそこの公園だ」
テッド 「おお、ちょうどあそこは私の管轄じゃないか。ちょっと書類に一筆加えさせてもらうよ。いやあ、私としても知り合いが居るという事であまり賛成ではなかったんだが…。致し方あるまい」
アーノルド 「ちっ、覚えてろよ。あんたのところに生ゴミ爆弾を投げ込んでやる」
ツヴァイ 「ところでアーノルドさんはなんでこんなところに?」
アーノルド 「ああ、セルマの付き添いだ。それより先生と政治家はいったい何のご用で?」
ツヴァイ 「私は馬鹿な生徒をひきとりにね」
テッド 「私はここで知り合いが美術展を開くという事でね」
GM 美術展に関してはまだ広報されていないので皆さんは初耳という事で
アーノルド 「美術展だって? あんなガラクタ並べて何が楽しいのかねえ」
ツヴァイ 「これだから教養がない人は困りますわ」
アーノルド 「まったくだ」
テッド 「おまえの事だ」
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